この前東京で開催されたAdTechでは、「ターゲティング広告の技術面はこれ以上進化する必要がないのでは」みたいなコメントがあったとききます。
そのこころは、ターゲティングが必要以上に上手くいくと広告の効率が上がる。そうすると、広告出稿量が結果的に下がる。それは広告業界にとっては必ずしもプラスではない。となると技術はこれ以上に極めなくても。。。というところでしょうか。
ただそうなると、広告というものの本質はいったい何なんだということになりますね。
広告の成功を、必要がないものでも広告の力によって買わせるというところにあるのであれば、各消費者にあったものを表示しなくても、ビジュアルやその他の訴求力のある広告をばらまいて、どんどん必要ないものを、消費者に買ってもらったほうがよいということになります。
それは極論かもしれませんが、
広告というのはやはり、消費者にとって「有益な情報」を提供するものであると考えるべきで、潜在的、顕在的を問わず消費者の「欲求」にあった内容を提示する方がよいはずです。今後のターゲティング技術の開発においては、しかしながら、消費者に作為的な「影響」を与えることはモラル的にも避けることを宣言すべきなのではないかと思います。(いっとき流行った「サブリミナル」広告のモラル問題に近いものだと思います。)