MIT(マサチューセッツ工科大学)といえば、世界トップの大学のひとつです。
理数系のメッカで、ハーバードとならんで、入学するのは超難関だといわれています。
毎年MIT入学を目指して、全世界から多数の学生たちが応募してきます。
アメリカの大学入試では、アドミッション・オフィスというそれぞれの大学の事務局がどの学生を合格させるかを決めます。高校の成績、SATとよばれる 共通テストのスコア、学校の先生からの推薦状、大学から出されたお題について書くエッセイに自分のプロフィールをつけて提出します。これがアドミッショ ン・オフィス(通常AOとよばれる)の委員会にかけられて、この学生はとろうとか、この学生はうちには合わないねとか決められるのです。
MITのAOのスタッフブログに、MITではどのような考え方で学生を選んでいるのかについて書いてある記事を見つけました。
曰く、
MITでは、とにかく学生を全方向から見るようにしている。
もし成績と点数だけのよい生徒をとるのだったら、AOの仕事はとっても簡単だ、
でも、そのようにして選ばれた学生が全てMITに適すとは思えない。
何よりもそのような学生たちは、みんな似たようなタイプになってしまうので
コミュニティが薄っぺらいものになってしまう。
均一タイプの人たちは、同じような経験しかしていないので、
考え方も似たようなものになる。そうすると異なる考え方からお互いに学ぶということができなくなってしまう。
なのでMITはスキルや経験、知識、バックグラウンドが異なる学生を集めて、学生がその環境の中でさらに成長するコミュニティを作ろうとしている。
ここでも「ダイバーシティ」の考え方が徹底されてるのが見えますね。
記事の中に、応募時点で「最優秀な学生」を選ぼうとしてないんだ、
MITに来たら最優秀な学生になるだろう人を合格させるのだというコメントがあり、
こんな学校に行けたらいいなと(この歳の私でも)思いました。
日本でも、現在の大学入試の改革について政府で議論されているようです。
米国式に人物評価も入れようということなのですが、不安です。
学生を選ぶ側の人たちが均一にならないことを願います。