エンジニアという職種の評価軸はどこに定められるべきだろう。
1.専門技術スキル
2.ビジネススキル
3.モーチべーション
4.マネジメント力
5.リーダーシップ
と分けた場合に、いったい何の評価に優先順位がつけられるのかについては、いまだに私の中では答えがでていない。
よく、エンジニアのキャリアとして、「PG → SE → PL → PM」といわれるらしい。
つまり、仕様書を渡されてそれに基づいてコードを書いているレベルから、プロジェクト全体を「管理」できるレベルにいくことを「上流」にいくとよび、それが目指すべき道ということが人材紹介会社などのHPにも書かれている。
果たしてそうなのか。
上段に書いた評価軸におきかえると、エンジニアの評価軸として4と5に評価の優先順位が来ることになる。とすると、たいした専門技術スキルがなくても、4と5が高いエンジニアの方が評価されるわけだ。実際に、求人においても、PMができますというと、給与レベルが上がるというのはみなが承知のところだ。
そうすると、技術の専門性を高めようというよりも、自分の生活の安定のためにも、政治力を高めてPMになろうとするエンジニアがますます増えるのではないだろうか。
エンジニアをエンジニアとしている所以は、やはりその専門技術スキルであると思う。また、そうはいっても、アーチストのように、ひとりで専門性で食べているのではなく、組織(会社)に参加し、組織の目的を実現するチームの一人であるので、ビジネススキルが伴わなければ、いかに専門技術スキルが高くとも、組織人としては使いものにならない。
よって、エンジニアの評価軸は、2.ビジネススキル、ついで1.専門技術スキルであると思うわけだ。
ただし、これはエンジニアをうまく組織化して、力を発揮してもらえる環境を整備する「管理者」をどう育てるかといいうところは別問題である。ただ、「PG 」の次は必ず「 SE」、そしてその次は「 PM」にといった流れが当然であり、それを目指すというのは、エンジニア個人にとっても、会社にとっても安直すぎ、より個々のエンジニアに合った多様なキャリアパスの在り方を構築する時期にあるのではないかと思う。