最近「ガラパゴス化」って改めてよく目にします。
ウィキペディアで調べると、ガラパゴス化(がらぱごすか:Galápagos Syndrom)とは、生物の世界でいう
ガラパゴス諸島における現象のように、技術やサービスなどが日本市 場で独自の進化を遂げて世界標準か
ら掛け離れてしまう現象のことである。 転じてジャラパゴス・シンドローム(Jalápagos Syndrom)とも呼
とのこと。携帯電話はまさにその良い例です。
また、パラダイス鎖国という言葉もこれにひもづいてあります。同じくウィキペディアの引用ですが、
「この言葉は、アメリカのシリコンバレー在住で、ENOTECH Consulting社代表の海部美知が紹介した。2008年1月のダボス会議における「Japan: A Forgotten Power?」(日本は忘れられた大国か?)のセッションでは、国際的に日本の内向き志向が指摘されていた。日本における生活の便利さや市場にあふれる製 品の豊富さに加え、日本独特の文化や考え方を理解し提供できるのは日本であることに国民は気づいており、多くの日本人は諸外国へのあこがれも昔ほどは持たなくなってきている。」
よくTwitterでガラパゴス化の件で目にするのが、日本擁護論。「携帯はガラパゴス化してるから世界で負
けてる論は、ガラパゴス化してない白物家電をみると違うと思う。」とか「そうやってアメリカさんが決
めた標準に従ってサービスを作るだけの存在になれとでも。。」とか、日本の何が悪いんだと居直るパ
ターンが結構見られます。
今の日本の状況は、ガラパゴスっていうよりも江戸時代への回帰のような気がしてなりません。
将軍は民の暮らしには疎く、また老中やその取り巻きたちは、自分たちの利権だけを考えている。
町では、独特の文化が花開き、町民のくらしのレベルも上がったが、貧富の差は大きい。
たまに海外から入ってくる珍しいものや話には、「へぇっ」と関心はいっとき寄せるが
心の中では普段の暮らしから逸脱するのは大嫌い。
ただ、今と江戸末期には大きな時代の差があります。幕末末期には、新しい国のあり方を考えて行動した
志ある青年たちがいましたが、現在ではそのような志が見られないこと、そして、もう一つは、江戸末期
には諸外国が日本という国に多大なる利権を見たために、黒船が送られましたが、今の日本の半鎖国状態
は、他の国にとってはもっけの幸いだということなのです。
つまり、自分たちで扉を開けない限りは、もう黒船は来ない。日本は世界からの視点で自らを見つめ直
し、然るべき行動をとる時期に来ていると思います。