レコメンデーションBLOG

ネオウィングサイトでのレコメンド始動（9月18日）

2008年9月18日、CD・DVDなどの通販サイトネオウィングにてアイジェントASPによるレコメンド・サービスが開始されました。

同サイトでは、関連商品の枠の下に、「この商品を見た人はこんな商品を買っています」という枠をもうけ、そこに顧客行動ベースのレコメンドがでるようになっています。

現在ユーザーが見ている商品とタグやキーワードでひっぱってくる「関連商品」だけでは補えない隠された商品間の関連（相関）をレコメンドエンジンが見つけ出し、リアルタイムで表示しています。

より、サイトユーザーにとっての利便性があがり、その結果売上に貢献できるレコメンドを目指してまいります。

ロングテール vs メガヒット

ロングテールという言葉もマーケティング語彙の一つとして定着した感がありますが、最近、また、これに異論を唱えるペーパーが出ました。

簡単にいうと、「やっぱりメガヒットで大事だよね」という内容です。

ハーバードのQuelch教授が唱えているものですが、要約すると下記のとおり：

• グローバルな市場において、グルーバル市場の消費者に共通するニーズに応えられるメガヒット商品の存在が注目されている。
  • 例えば医薬品会社も巨額のR&D費用を使用しており、それに見合う商品を作りださねばならなくなっている。
  • 映画も同じ。駄作もあるが、メガヒットがそのコストをカバーできる。
• ロングテールに企業のリソースを割くことは非効率。

とくにおもしろいと思ったのが、これまでマーケティングのおいて、エリアの特異性、つまり国が違えばマーケティングのしかたも変わるということがしばしば言われてきましたが、市場がグローバル化することで国が違う消費者のテーストが、普遍化されてきているという事実が述べられているところです。

ウェブビジネスでは、それではどっちなんでしょう。ビリー・ザ・ブートキャンプがはやりましたが、おかげでショップジャパンは大変な売上増。売上の大きな割合をあのDVDが貢献したことでしょう。これを見るとウェブビジネスでもメガヒットを狙うということも全くのNOではなさそうです。

じゃあ、ロングテールはどう考えるべきなのか。ロングテールはもう注目要素ではないのか、それともやはりウェブビジネスにおいては無視すべきではないのか。

この答えは個別企業にゆだねるしかなさそうです。

明らかなことは、

日経ビジネスの「アマゾンと、ロングテールに対する大きな誤解」という記事の中で磯崎氏が書いていらっしゃるとおり、

『「Web2.0」や「ロングテール」という「バズワード」に踊らされてはいけない。』！！！

東急通販でアイジェントASPによるレコメンドサービスがスタート！

2008年9月12日、東急百貨店の通販サイト『快適.NET』 にて、アイジェントASPによるレコメンドサービスが開始されました。

このサイトでは暮らしを快適するための様々なグッズが販売されています。非常に良品を扱っていらっしゃる中でよい相関を出して、より多くのお客様にお買い物できる環境を作るお手伝いができれば幸いだと考えています。

弊社の考えるきめの細かいレコメンドサービスの提供というものに賛同していただいての採用だと自負しております。今後も、ますますよいサービスを提供していきます。

レコメンデーションの定義とは

レコメンデーションとは一体何を指すのでしょうか。

Aさんがおすすめした「チーズケーキ」というのも、言葉からいうとおすすめですが、ウェブサイトにおいてこれをレコメンデーションと考えるのでしょうか。

レコメンデーション・エンジンは、「動的に生成されたコンテンツまたはサービスを表示するために顧客行動を予測するアルゴリズムが使用されている技術」だと定義することができます。つまり、個別のユーザーがおすすめ（推奨：レコメンド）する行為は、顧客行動を予測しておすすめされているのではないので、ウェブにおける「レコメンド」とは異なるといえます。

または、情報のフィルタリングの技術とも言い換えることができますが、いずれにしてもその目的は、次にユーザーが欲する（閲覧・購買）であろう情報アイテムを見つける（予測する）ことであるのは間違いがありません。

この「予測」する目的のために、いわゆる「人工知能（Artificial　Intelligence)」がレコメンデーション技術の中心となっているわけです。SETのCEOのフォーリーがもともとDECのAIチームのプリンシパル・エンジニアで、彼の人工知能の知識から弊社のアイジェントASPは生まれているのももっともなわけなのです。

ただ、売れ筋をおすすめとして出すことも「レコメンド」とよんでいる場合も目にしています。正しい「レコメンド」に関する情報をまだまだ広めていかねばなりません。

2000年前のポンペイのワイン

ちょっと閑話休題。

この前、2000年前のワインを飲ませてもらいました。

といっても、2000年経過したワインでなく、あの有名なナポリ近くのポンペイ遺跡で葡萄畑跡が発見されたそうですが、そこにあったブドウの根っこにブドウを植えて、２０００年前と同様の手法で作られたワインということです。

ヴィッラ・ディ・ミステーリ　I.G.T.　ポンペイアーノ　ロッソ　2004 マストロベラルディーノ

という名前です。

ポンペイの灰の味つけ？なんてバッドテーストのジョークも飛び出しておりましたが、私は、古代ポンペイ人も飲んだワインを飲んで、一瞬にして終ったポンペイの文明に思いを馳せながら、「人生はいつ終わるかわからないので、今をいきる！が大事」と再度思った次第です。

それはそうと「今をいきる」のラテン語「Carpe Diem（カルペ・ディエム）」という名前のシャンパンがありましたが、それはまた次の機会に。

おすすめは何が正しいのか

私の重宝しているサイトにimdb.com というサイトがあります。これはinternational movie databaseというサイトで、古きから新しきにいたるまで映画の情報が網羅されているサイトです。映画が大好きな私には、とくに個別映画情報のページにあるtrivia（トリビア）情報がたまらないのですが、このサイトにもレコメンドがあります。

例えば、新しいベン・スティラーというコメディ俳優の映画で、Tropic Thunderという映画があります。本当に悪趣味のスラップスティックな映画ですが、（アメリカでは大変な批判もでたようですが）これにおすすめされていたのが、「ランボー」「スリーキング」「チーム・アメリカ」（ご存知ですか。すっごいお馬鹿な映画ですがフォーリーはめっちゃ笑ってました）など。

なるほどってうなずいていたんですが、おすすめの納得度というのはどう考えるべきかと考えさせられました。

導入前にサイト運営の企業から、どんなおすすめが出るかみたいとおっしゃられるパターンが
あります。確かにあきらかに、「これは・・・駄目！」っていうおすすめはあります。そういうおすすめは問題外ですし、サイトの信頼性を損なうので、絶対出すべきじゃありません。（SETの場合、きちんと相関をとって出しているので、そういうおすすめは出ませんよ。）
でも、おすすめがよいかどうかの判断は、商品を提供している企業側の論理ではなく、サイトのユーザーさんに軍配があがると思います。相関というのは恐ろしいもので、過去にも、相関度合いが高くておすすめがでている場合と、そうでない場合のおすすめからの転換率を見ましたが雲泥の差。ユーザーさんはやはり正直です。

事前にどんなおすすめが出るかによって判断できるのは、「×」なおすすめをエリミネート（排除）する、間違っていないおすすめを出せるかどうかの判断、というのが大きな役割としていえるかもしれません。（ただ、どんな商品にどんなおすすめが出るかを見るのは、企業側にとってはきわめておもしろいものだとは言えますが。）

エンジニアさんの面接 via skype

今日skypeで、カナダにいるカナダ人のエンジニアさんと面接をしました。

奥さんが日本人なので日本に来たい！とのこと。うちのホームページをみて応募してくれました。あんなにわかりにくいホームページなのに、感謝です。（尤も、外国人には英語ページはわかりやすいらしいけど、うちの日本語のホームページは本当に不評です。。そのうち変えます。。。）

それはそうとskypeって本当に便利ですよね。時間差と距離を感じさせずに、時空を飛び越えて人とお話しできる。面接の仕方も進化しました。

といっても、エンジニアさんとの面接は本当に苦手です。何の技術ができるかと聞いても、それが本当にどうなのか判断できません。私がわかるのは、この人は普通にお仕事のお話ができる人かどうかぐらい。採用担当のための「エンジニアさんとの面接のこつ」ってな本を誰かが出してくれないでしょうかぁ。

ワコールウェブストアでレコメンドサービスがスタート！

 9月2日より、ワコールウェブストアにてレコメンドサービス（もちろん弊社のアイジェントASPです）がスタートしました。

女性の下着というと好みもあるのですが、やはり迷ってしまいます。そのときに、横にアドバイス的にレコメンド商品があると、選びやすくなりますね。
このストアでは、メンズやスポーツ用の下着なども販売されており、下着のおしゃれというテーマで見事にくくられています。

そういえば、SETのCEOのフォーリーが、あるお客様とのミーティングの席でこういっていました。サイトにおけるユーザーのWEB経験（ウェブ・エクスピリアンス）は、サイトとの対話であると考えられる。ただ、現在のサイトでは、ユーザーからの一方通行の対話となっている。ユーザー側は自分の欲しいものや探しているものをクリックするが、サイトがそれに対応して自らを変化させることは行っていない。レコメンドは、サイト全体がユーザーと双方向の対話することを実現させるのだ。

ワコールウェブストアでも、こんな商品もありますよ、こんな商品はいかがですか？と、ワコール・ユーザーの皆さまとよい対話ができるサイト作りの一助となればと思っています。