創業オーナー経営者というくくりがあると思ってます。
創業者であって、会社株式のほとんどを保有、つまり
会社の支配権を握っていて、しかも経営者であるという
定義です。
ベンチャー企業も最初は創業オーナー経営者でスタート
するパターンが多いですが、絶対にその方がうまくいくと思います。
なぜなら、ベンチャーでは、スピードある意思決定が必須であり
これがないと、市場変化についていけず、
競争相手に先を越されて負けてしまうからです。
創業オーナーであってしかも経営者であるが故に
可能である部分です。
創業オーナー経営者には曲者が多いです。
ソフトバンクの孫さん、楽天の三木谷さん、ユニクロの柳井さん、
などなど有名で成功されている元・創業オーナー経営者の人たちも
今では成功の光の部分がクローズアップされてますが、
彼らと一緒に仕事をしていく上での大変さについてはあまり
取りざたされることはありません。しかし、推して知るべしです。
私の父も創業者であり経営者でした。親戚のおじも全て創業者であり
経営者であったため、よくわかるのですが、
正直いってこの人種と付き合うのは大変です。彼らの
「これをしたい」というエネルギーレベルは半端じゃないからです。
「これをしたい」を実現するためには、既存のルールや秩序は
破壊するのも厭わないというのが創業オーナー経営者です。
そのエネルギーに惹かれて人が集まってくるのですが、
たまにそのエネルギーにあたってしまって疲れる人もでてきます。
といっても、そのエネルギーなしに、新しいビジネスを立ち上げ
イノベーションを起こすことはできません。
歴史をみると、経済活動に関わらず、政治でも、科学の世界でも
「これをしたい」というエネルギーをもった人が次の時代をつくってきました。
「ベンチャー企業を作る」というよりは、「創業者型の経営者を多く輩出
する」ことで、現在の日本の閉塞感は打破できるのではないのかと
思うわけです。