久方ぶりに良い本を読みました。
一億総ガキ社会「成熟拒否」という病(片田珠美:光文社新書)という本です。
内容としては、最近になり日本社会で増えているひきこもりやうつ病、モンスターピアレンツといったなんでも他人や社会・環境のせいにするクレーマーたち、ストーカーといった自分本位でなんでもする人たちの根底にあるものはすべて同じであり、それは、いずれも、「こうありたい」という自己愛的イメージと現実の自分とのギャップが大きすぎ、
ありのままの自分を受け入れられないというところにある、というものです。
いやぁ、おもしろかったです。
結局、大人というのは、清濁を飲み込むという許容範囲の広さと、現実をしっかりと踏みしめて、幾多とある失望や失敗、自分の思惑との違いを乗り越えて成長できる要素をもてるようになって「大人」だと思うのですが、そんな大変な大人になる成長過程を投棄してしまった人が多くなっているというのは、おそろしいことだと思います。
これは会社の成長にもありえると思います。環境の変化に対して、きちっと内省しながらどう成長していけるか。
おすすめの本です。