私は本がないと活きていけないタイプなので、出張はとてもありがたいです。というのも移動時間に本を読むことができるからです。その中で本日の出張の移動時間で読んだ本はとってもおもしろかったです。
このライターの本は初めてだったのですが、『旅行者の朝食』(米原万里)という本です。このライターは、ロシア語の同時通訳の方で、とにかく食べることが大変好きらしい。それが伝わってくるエッセイ集でした。その中で、おむすびコロリンの昔話が、日本人の横並び志向との関連性ででていました。おむすび=稲作、この文化が、横並びをしなければ不安だという日本人の性癖を作ったことに貢献しているということを書いてらっしゃいました。この性癖は、現代でプラスというよりはマイナスが多いと思います。国際社会における競争優位性とは他と「違うこと」をするということでなし得るという環境では大変マイナスであるという結論がでてしまい、日本はますます教育をどうにかしなければ「やばい」という状態です。
以前にも書きましたが、発想力というのは「違うこと」を考えつくということとすると、どちらかというと日本人でないエンジニアがそれは得意なことが多いように見受けられます。
もちろん、益川さんや下村さんといった優秀な科学者がノーベル賞も受賞しているので一概にはいえませんが、これからの世代にもっとユニークな発想をもった人たちがでてくるには、既存枠を壊すことをできるような考え方を教育していくことが必要ではないかと思う次第です。
さておいて、ライターの米原さんですが、残念ながら2006年になくなっていました。私と10年ぐらいしかおそらく変わらないはずですが結構若くしてなくなっています。やっぱり食いしん坊だったからでしょうか。。。大変惜しいです。