新聞を見ても毎日のように価格を下げたという記事が紙面をにぎわしています。そこでちょっと思うことですが、安いことは大変素晴らしいですし、個人としては本当にありがたいものです。でも、ビジネスの現場においては果たして個人の生活上の話と全く同一かというとそうでもないように思うわけです。
むしろ、「安い」に越したことはないのですが、「安いから」というのが意志決定の理由になっているような場面に遭遇するのが多すぎるような気がしています。
よい価値のものを安く出せるようにするのは、これは企業の使命でしょうし、競争原理の働くところですが、もし「価値」の部分は若干目をつぶってでも「安い」ほうがよいという考え方がビジネスで蔓延してしまえば、全体的な経済活動にとっても大変マイナスなのではないかと思います。「価値」を見抜く目、そしてそれとの「対価」のひもづけを評価できることが、企業には求められているのではないでしょうか。まあ、これが一番難しいところではありますし、背に腹は変えれないという状況は十分あるということを認識したうえの話ではありますが。