この年になってようやく『ひとは自分と違う』ということに気付くようになりました。
『自分はひとと違う』とは違います。『ひとは自分と違う』のです。
『自分はひとと違う』というと、どちらかというと天動説、つまり
世界は自分を中心して回っているというイメージがあって、
今感じていることとはちょっと違うんです。
とくに、子どもが大きくなって自我を持ち始める過程をとおして
それに気づかされました。
初めは自分と同化して見ていた子どもが、どんどんと自分とは違う人間に
育っていくのですが、なかなか子どもが自分とは違うことに
驚くほど気づかずに自分の価値観を押し付けているもんですね。
例えば、私は大変時間にはうるさいほうで会議の時間に人が遅れてくると
イラッとしてしまうほうなんですが、うちの子どもは時間にはまったく
鷹揚なほうで、朝ものんびりしてます。そうすると、耐えられなくなって
こちらは「早くしなさい!」って怒鳴るわけなんです。が、
子どもはなぜこちらがそんなに焦っているかわからないってわけです。
(実際、世界には時間どおりに来る電車も少ないわけで、時間に几帳面な
人は思っているほど多いわけではありません。)
『ひとは自分と違う』と気づくと、もっと余裕をもって
人と接することができるようになり、
なんか、人間が大きくなったような。。
いくつになっても新しいことは学べるものですね。