ブルーオーシャンというもう3、4年前になるでしょうか、流行りました。競争の激しい既存市場ではなく、競争のない未開拓市場、つまり「ブルーオーシャン」を切り開くべきだということが論点です。この本を最初に読んだとき、実は私はあまり感心しませんでした。というのも、「それは当然のことでしょ」と思ったからです。(もっとも、私は海恐怖症なため、タイトルがあまり好きでなかったということもありますが、、、)でも最近、これを本当に実現しようとするのがいかに難しいことなのかということを考えさせらるとともに、あらためて、価値の新しい提供の仕方というイノベーションの大切さを感じています。
レコメンデーションにおいても同じことが言えます。現在ECサイトで多く見られるようになってきた「これを見た人はこれも」とか「これに興味のある人は」というボックスですが、当社が最初にニッセン(敬称略)や千趣会(敬称略)といったアーリーアダプターたちのサイトでレコメンドを表示したころは、それがあること自体が「差別化」でありました。でもこれだけ普及してくると、よりレコメンドによるユーザーへの「価値」が問われるようになってくるでしょうし、またそうあるべきです。今こそ、レコメンド技術やサービスを提供する側こそ自覚をもって、レコメンドの価値である「ユーザーとの信頼」をもたらせる「質」の高さを提供するべきではないかと思っているとともに、その責任の重さについてもいろいろと考えを巡らせるこのごろです。