当社シルバーエッグ・テクノロジーのレコメンデーションサービスは、ASPの形で提供されていますが、その特徴のひとつとして、成果報酬型ということがあります。
レコメンデーションをASPで日本で初めて提供したのも、また成果報酬というのも日本初めてですが、その成果報酬型というのが、経済産業省にチェックされていた!ことがわかりました。経済産業省から昨年に出た「情報システムのパフォーマンスベース契約に関する研究」の49ページにシルバーエッグ・テクノロジーのアイジェントASPが成功事例として紹介されています。ちなみにこれはインタビューを受けたものではありません。
成果報酬は、パフォーマンスベースとも言われますが、このモデルで一番大切なのは、「価値」の提供です。つまり、価値を提供した部分だけからお金を頂戴するということで、決して、成果報酬だから安いということではありません。価値相応のチャージとなるため、成果報酬(パフォーマンスベース)では、その測定指標KPIの設定の仕方が大切です。
そもそも、私たちが、レコメンデーションのソフトウェア販売からASPというモデルにしたのもまさに、この「価値」を考えてでした。
当時、高額であったレコメンデーションのソフトウェアですが、導入するときにどのような成果がでるかわからない、それではなかなか投資ができないという問題がありました。そういった企業に対して、当社がリスクをとる(ソフトウェア代や導入費は頂戴しない)ことで、サイトの信頼度をあげて売上げやリピーター率をあげるレコメンドという機能を手軽にトライしていただくための手法としてASPを採択したのです。
今後IT業界でも、パフォーマンスベースという本当の価値を提供するためのビジネスモデルがより増えていくことと思いますが、それでも一番のネックは、「価値」のとらえかたを市場がどのように受け入れるかだと思います。
Nikkei NetのIT+PLUSで有賀貞一氏が書いていますが、とくに受注開発の世界では、人月単価という考え方があり、一般的にどうしてもこの考え方が多くの会社を左右していると思います。つまり、開発してもらったプログラムの「価値」ではなく、かかった時間のコストとしての捉え方が大勢です。実際、受注開発において、価値をどのKPIで表すかというのは、大きなチャレンジだとは思いますが、よく、ITエンジニアが夜遅くまで働いて帰れないというのも、この人月単価での受注開発の悪弊のような気もします。
また逆に、発注企業側も、自分たちの支払う金額に見合ったサービスや技術を受けられるためにも、パフォーマンスベースについてより啓蒙活動が必要かもしれません。